住宅の窓ガラスの8つの種類や性能をご紹介します
2016/06/29
住宅において、窓は外観の印象を決めるだけでなく、住まいの性能にも大きく関係してきます。
特に、窓に使用されるガラスには様々な種類があり、断熱性の高い住宅に関しては窓ガラスの性能が大きく影響してきます。
今回は、8つの窓ガラスの種類や性能をご紹介します。
1 フロートガラス(単層透明板ガラス)
一般的な透明のガラスで表面が平滑で歪みが少なく、ガラスの厚さは3mmが主流になってきます。
費用も安く透視性や採光性に優れています。
また、加工がしやすいので窓ガラスの他にも、鏡や建具、水槽など幅広く用いられます。
2 網入りガラス
火災などでガラスが割れても破片が飛び散らないように、ガラスの間に金属線が入っているガラスです。
金属の網が割れたガラスの破片の落下を防ぐことで、火が割れたガラスから入りにくくなっているので火災が起きた際に建物の延焼を防ぐ効果があります。
網入りガラスは破片が飛び散りにくいことが特徴ですが、防犯ガラスのように割れにくいわけではないので防犯性能は期待できません。
3 合わせガラス
2枚のガラスの間に粘着力の強いフィルムの中間膜をはさんで接着したものを合わせガラスといいます。
この間にある中間膜のおかげで割れにくく、割れても破片が飛び散らない安全性の高いガラスです。
はさみこまれた中間膜には、紫外線や赤外線を吸収する機能を持ったガラスもあります。
また、防犯ガラスなどにはこの合わせガラスが使われていて、中間膜の厚さや性能の違いによって、防音ガラス・防炎ガラス・防犯ガラスなど様々な特徴のガラスがあります。
4 強化ガラス
一般的なフロートガラスに約700℃の高熱処理をして、急速に冷やすことで強度を高めたガラスです。
一般的なガラスの3~4倍の強度があります。
安全性が高く、割れた時はブロック状に細かく割れるので破片で怪我をしにくくなっています。
高い強度があるので住宅の窓ガラス以外にも車の窓などにも使われています。
5 型ガラス(曇りガラス)
ガラスを形成する時に、凸凹の型で形成したガラスを型ガラスといいます。
光を通しながらも視線を遮るので、プライバシーの確保に向いています。
ですから、視線が気になる浴室やトイレ、玄関などによく用いられます。
6 すりガラス
先程ご紹介した型ガラスと似ていますが、すりガラスはフロートガラスの表面を研磨して磨り加工を施した不透明なガラスです。
型ガラス同様に、プライバシーを確保したい場所に使われています。
7 複層ガラス
2枚のガラスの間に空間(中空層)を持たせて、そこに乾燥した空気やガスなどを密閉した窓ガラスです。
断熱性に優れていて、冷暖房の消費を抑えて冬の不快な結露の発生を抑えてくれます。
8 Low-E複層ガラス
先程ご紹介した複層ガラスの内側に特殊な金属膜(Low-E膜)をコーティングしたものがLow-E複層ガラスです。
ちなみに、Low-Eとは、Low-Emissivityで「低放射」を意味します。
従来の複層ガラスの断熱効果に加えて遮熱効果がプラスされています。
これにより、夏の日差しをカットして冷房の効率を高め、冬は室内の暖房熱を逃さないのでより高い断熱性能が期待できます。
ですから、高断熱の住宅にするためにLow-E複層ガラスは最適な窓ガラスです。
最後に
今回は、住宅の窓ガラスの種類についてご紹介しました。
窓ガラスを選ぶ前の基礎知識としてこの8つの窓ガラスを知っておいてくださいね。