長期優良住宅とは？申請方法や9つの認定基準をご紹介
2016/06/29
長期優良住宅は以前、このブログでご紹介した住宅ローン控除などで一般の住宅よりも多く恩恵を受けられる認定住宅のひとつです。
では、この長期優良住宅とはどのような住宅なのかを、認定条件になる9つの基準などを含めてご紹介していきたいと思います。
長期優良住宅とは？
長期優良住宅とは簡単に言うと、長期にわたって良好な状態で長持ちさせる住宅の事を指します。
もちろん、そのためには必要な条件があり、その厳しい基準をクリアしてから長期優良住宅の認定がされます。
他にも、長期的に良好な状態を保つだけでなく、維持管理やメンテナンスがしやすいことも考慮された住宅のことです。
認定条件には建物の構造の耐久性が高いことはもちろん、耐震性や間取りの変更がしやすいことや省エネルギー性が一定の性能であること、他にも一定の住戸面積であることなど厳しい条件をクリアしなければいけません。
この長期優良住宅は「いい家をつくって、きちんと手入れして、長く大切に使う」というような住宅の寿命を延ばす目的として平成21年に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が施行されるようになり、それに基づいた認定制度が始まりました。
認定申請をするには？
認定を受けるためには、着工前に認定条件の基準を満たした設計プランを作成して認定申請をする必要があります。
条件を満たした設計プランを審査してもらうために住宅性能評価機関へ申請します。
その審査に合格すれば適合証が発行されます。
その次に認定申請を所管行政庁に申請して認定通知を交付してもらいます。
長期優良住宅はこの認定の手続きが必ず必要になってきます。
そのため、認定条件を満たしたプランにしなければならないので長期優良住宅を希望される方は、早い段階で施工会社に相談しておくことが大切です。
認定基準って？
長期優良住宅の認定を受けるには住宅の性能などに関する様々な項目があり、それぞれの基準をクリアする必要があります。
9つの認定基準をご紹介します。
1 耐震性
極めてまれに大きな地震が発生した場合に、建物の損傷を抑えてなるべく改修を容易にすることが目的です。
例えば、耐震等級2以上が必要になります。（建築基準法で想定している1.25倍の地震でも耐えられる）
2 省エネルギー性
断熱性能などの省エネルギー性が確保されていることが基準です。
冷暖房の省エネ化をはかるために屋根、壁、天井、開口部、床の断熱性能を高くします。
3 劣化対策
数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できることが基準となっています。
大体100年程度（3世代）を継続して使用できる耐久性とされています。
また、木造住宅の場合は床下や小屋裏に点検口を設置して、床下の高さを点検するのに充分な高さにする必要があります。
4 維持管理・更新の容易性
構造躯体だけでなく内装や設備も長期的に使われなくてはいけません。
しかし、構造躯体に比べると内装や設備は耐用年数が短いので、容易に清掃や点検、補修などの維持管理を行えることが基準となっています。
5 居住環境
良好な景観の形式やその地域の居住環境の維持や向上に配慮されたものです。
つまり、その地域で決められている景観などを乱さずに街並みに調和することが求められます。
6 住戸面積
良好な居住水準を確保するために必要な面積を定めたものです。
一戸建て住宅の場合は75㎡以上少なくとも一階の面積が40㎡以上です。
マンションの場合は55㎡以上となっています。
ただし、この基準は地域によって引上げ、引下げがある場合もあります。
7 可変性
住む人の将来のライフスタイルの変化などに応じて間取りの変更ができることが必要です。
これはマンションなどの共同住宅のみの適用条件です。
8 バリアフリー性
高齢者等が使用しやすいように、将来バリアフリー改修に対応できるようなスペースが確保されていることが必要です。
こちらは、マンションなどの共用部分に対する基準です。
9 維持保全管理
長期にわたって良好な住宅を保つために定期的な点検や補修等を行うための計画を定めなければいけません。
少なくとも10年ごとの定期点検を行う必要があります。
最後に
長期優良住宅はこのように厳しい認定基準をクリアしているので、長期にわたり快適に暮らすことができ、そして次の世代に残すことができる家です。
土手加藤材木店は「受け継がれる家づくり」をコンセプトにしているので、長期優良住宅による家づくりを積極的にご提案しています。
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★長期優良住宅のメリットをご紹介している記事はこちら「長期優良住宅の4つのメリット 住宅ローン減税や補助金は？」
