家を建てる前に知っておきたい斜線制限などの建築制限の種類
2016/06/29
家づくりをする際には必ず建築に関する法規制や制限などが関わってきます。
建築に関する法規制や制限などをあらかじめ知っておけばスムーズに家づくりを進めることができますよ。
今回は家を建てる前に知っておきたい建築に関する規制や制限をご紹介します。
家を建てる時に関わってくる法律
新築住宅を建てる際には「建築基準法」と「都市計画法」の規制を受けます。
建築基準法
家を建てる際に守るべき基本を定めた法律のことです。
建築物に関して最低限守るべき基準があり、以下のようなことが定められています。
- 敷地と道路との関係
- 構造や設備に関して
- 安全性に関して
など国民の生命・健康・財産を保護するために建築基準法があります。
これに基づいて工事の着工前に建築確認を受けることが義務付けられています。
都市計画法
計画的な街づくりのために定められた計画のことで都市の周辺における道路や建物、設備を整備するために定められたものです。
都市計画区域内は主に「市街化区域」と「市街化調整区域」に分かれています。
基本的には「市街化調整区域」では住宅を建てることはできません。
また、都市計画区域外で住宅を建てることは可能ですが、水道や電気などの整備が整っていない場合があります。
敷地の制限や規制は?
敷地による制限や規制は様々なものがあります。
ですから事前に確認しておくことが大切です。
1 高さ制限
その土地に建てる建物の高さの上限を制限するものです。
用途地域によって違いますが第一種及び第二種低層住居専用地域内での高さの上限は10mまたは12mに制限されます。
これは一般の住宅でいうと木造住宅ならば三階、コンクリート造では四階に相当する高さになっているので比較的クリアできる制限になっています。
この高さ制限は高いビルや施設によって住宅環境が悪化してしまうことを防ぐための制限です。
2 斜線制限
こちらも建物の高さを制限するものです。
ここでは2つの斜線制限についてご紹介します。
道路斜線制限
建物を建てる時には前面の道路にかかる一定の斜線勾配より建物が出てはいけないので道路に面している一定の部分の高さを制限する必要があります。
この高さ制限は道路と建物の両方の採光や通風を確保することが目的です。
北側斜線制限
敷地の北側にある隣地の光や通風を妨げないようにするための制限です。
これは北側の隣地との境界線を起点として高さと斜線の角度によって規制されます。
どちらもその制限によって計算された空間内に建物を収めなければいけません。
これにより建物の形態が大きく変わってくる場合があります。
3 防火地域・準防火地域
都市計画で定められた市街地で建物が密集していて火災が起こりやすい地域に指定されているのが防火地域と準防火地域です。
防火地域
防火地域に指定されている場合は、階段数が三階以上または延べ床面積が100㎡を超える住宅に関しては耐火建築物にする必要があります。
準防火地域
防火地域より規制内容は緩やかで階段数が四階以上または延べ床面積が1500㎡を超える場合に耐火建築物にする必要があります。
準防火地域は主に防火地域の外側に広範囲に指定されている場合が多いです。
このように防火地域に指定された場所では三階建て住宅を建てる時は原則として耐火建築物で建てなければなりません。
耐火建築物は主に鉄筋コンクリート造などが一般的ですが、近年では一定の耐火性能があるものとして国土交通大臣の認定を受けたものであれば防火地域においても木造耐火建築物での三階建て住宅を建てることが可能になりました。
土手加藤材木店もこの木造耐火三階建て住宅を得意としています。
詳しくはこちらから⇒防火地域・木造耐火三階建て住宅 HAUS
最後に
家づくりでは様々な規制や制限があります。
これらの規制や制限を知っておけば土地探しや建てたい建物のイメージを描きやすくなりますよ。