住宅の内装で大切な壁材の種類を8つご紹介します
2016/07/09
室内の壁や天井、床の最終的な仕上げを行うために重要になってくるのが内装材です。
インテリアの印象を大きく左右するだけではなく、常にそこに住む人と密接に関わるため性能にも考慮して選びたいですよね。
今回は、家を建てる前に知っておきたい住宅の内装に使う壁材の種類や特徴を8つご紹介します。
クロス(壁紙)
クロスは一般の住宅で最も多く使用されている壁材で、壁紙とも呼ばれています。
クロス(壁紙)には様々な種類があり素材によってビニールクロスや布クロス、紙クロスなどに大きく分かれます。
今回はその3種類のクロスについてご紹介します。
1 ビニールクロス
塩化ビニールを主な素材としてできているのがビニールクロスです。
施工がしやすく比較的安価なものが多いのでコストパフォーマンスに優れています。
また、デザインや色などのバリエーションがとても豊富で絵柄付きのものや織物調や石目調など商品の種類が多くあります。
更に、お手入れも簡単にできるので、住宅で最も多く使われている壁材です。
調湿性を持たせたタイプや防火性を上げたタイプなど機能面でも優れた商品もあります。
2 布クロス(織物クロス)
布クロスには綿や麻などの天然繊維を使ったものやレーヨンやポリエステルなどの合成繊維を使ったものなどがあります。
ちなみに本来、「クロス」というのは「布」や「織物」を意味する言葉です。
織物ならではの自然な風合いや高級感のある厚みなどが魅力です。
ただ、ビニールクロスと比べると、継ぎ目が目立ちやすいので施工が難しく、価格も比較的に高めです。
3 紙クロス
紙クロスは、パルプや再生紙、和紙などを原料とした壁紙です。
特に、和紙でできている紙クロスは温かみのある上品な質感で時間の経過とともに風合いが増してくるのが特徴です。
調湿や消臭の作用がありますが、素材が紙なので汚れや破れることがあるので注意が必要です。
塗壁
左官で仕上げる塗壁は防火性や調湿性などの機能面に優れていて、職人が手で仕上げることでやわらかな質感で様々な表情を生み出すことができます。
塗壁には主に珪藻土、漆喰、土壁などがあり、今回はこの3つの塗壁材をご紹介します。
4 珪藻土
珪藻土(けいそうど)とは、植物性のプランクトン(藻類の一種)が海や湖のそこで長い年月をかけて堆積して化石化したものを原料とした自然素材の塗壁材です。
珪藻土は調湿性や断熱性が非常に優れているので夏は涼しく、冬は暖かいので一年中快適に過ごすことができます。
また、家の中の気になる生活臭を吸い取ってくれる消臭効果もあります。
5 漆喰
漆喰とは、石灰石からできた消石灰に砂や糊を混ぜ合わせた、古くから使われている塗壁材です。
非常に火に強く、自然素材なので万一の火災の時にも有害なガスが発生しません。
また、空気中の二酸化炭素を吸収して、少しずつ硬化していきます。
そのため日本では、その優れた防火性や耐久性で古くから財産を守るために漆喰が土蔵や城に使われてきました。
漆喰と言えば真っ白なイメージが強いですが、顔料などを混ぜて着色したものもあります。
6 土壁
その名の通り、土を用いた古くからある塗壁材です。
土ならではの素材でやわらかな質感と上品な美しさが特徴です。
和風住宅に最適ですが、施工には高い技術が求められます。
7 タイル
タイルは、耐久性や耐水性に優れているので、キッチンやトイレ、浴室などの水周りに多く用いられている壁材です。
最近では、調湿性や消臭効果に優れたエコカラットなどの機能性があるタイルが人気で水周り以外にも寝室や玄関などにも使われています。
また、デザインも豊富なのでリビングの一部にタイルを使ってアクセントにすることもできます。
8 壁板
無垢材や化粧合板の板を壁に張って仕上げたものを壁板といいます。
特に、無垢材を使用した壁板は木独特の質感を味わうことができるうえに調湿性や吸音性にも優れています。
また、壁全体を板張りにするのではなく下半分だけに板材を張る「腰板」にすることで部屋にアクセントを付けることができ、インテリアとして楽しむことができます。
最後に
今回は、住宅の内装に使う壁材の種類を8つご紹介しました。
価格や性能、デザインなど様々な事を考慮したうえで選ぶようにしたいですよね。